果樹園の土作り
収穫後の片付けや礼肥も終わり、来年に向けた土作りの時期になりました。
果樹園における土作りとは「果樹の根が春から栄養を吸えるように、土に養分を入れる」ことです。
この養分は、実は2種類あるんです。
1.肥料(ひりょう)
果樹に吸わせるための栄養源になるもので、窒素・リン酸・カリウムを多く含みます。
これらは微生物や菌による代謝を経て、植物の根っこが吸える形の栄養分に変わります。
果樹に食べさせる「肥料」は多すぎても少なすぎても良くない(人間と同じですね)ので、現状の土にどれぐらい栄養分が残っているかを分析してから、投入するようにしています。
土のサンプルをJAなどに提出すると、分析して結果を教えてもらえます。
2.堆肥(たいひ)
土の中にいる微生物に食べさせるためのご飯で、植物向けの栄養はあまり入っていません。
「堆肥」をたくさん入れると微生物や菌が増えて、「肥料」の効きが良くなります。
また、微生物は土を柔らかくするので、果樹が根を伸ばしやすく、呼吸しやすくなります。
「堆肥」は1枚の畑で1トン、全体で5トン位は撒くので、結構な体力が必要になります!
実際にはこの2つは明確に分けられるものではなく、両方の性質を持つ資材がほとんどです。
(配合肥料はほぼ肥料、鶏ふんは肥料寄りの堆肥、バーク堆肥はほぼ堆肥、など…)
ちなみに私は就農するまでは肥料と堆肥の違いを知らず、堆肥の大切さも分かっていませんでしたが、堆肥を入れた部分だけがフカフカの土になったのを見る限り、腰を痛めてでもやる価値はあるようですね。
この作業が終われば、一段落。がんばります!